with Charlie Chadwick(bass), David Burch(drums/percussion), Jacob Lawson(violin), Julie Adams(cello); All 14 tracks: Hungarian Dance No.5(Brahms)/ Swingin' 69 (Hubbard)/ All Thumbs (Casstevens)/ Semper Fidelis(Sousa)/ When You Wish Upon a Star (Harline)/ A Little Bit of Blues(Hubbard)/ Bouree (Bach)/ Cheek to Cheek (Berlin)/ Mr. Bojangles (Walker)/ Black Mountain Rag (Trad)/ Vincent (McLean)/ Petite Waltz (P.D.)/ Bye Bye Blackbird (Henderson)/ Stars and Stripes Forever (Sousa)/ ■リチャード・スミスのソロ作で、彼の永遠のヒーロー、チェット・アトキンスにトリビュートされたアルバムだ。 「ハンガリアン舞曲」「星に願いを」「チーク・トゥ・チーク」「ミスター・ボージャングル」「ブラック・マウンテン・ラグ」「星条旗よ永遠なれ」など、チェット・アトキンスのアレンジそのまんまという演奏で、誰だか知らせずにチェット・ファンにお聴き頂けば「チェットの若い頃の録音?」と思われる事だろう。「オリジナリティが無い」と批判するのは簡単な事だが、チェットの存在が無ければプロ・ミュージシャンになっていなかった筈の、リチャード・スミスにとって神様であるチェットが亡くなり、初のソロ作をチェットに捧げる内容にしたいと彼が思ったのは当然の事といえる。そして、そのプレイがチェット自身にも認められたテクニックとセンスと、チェットへの敬意が込められた結果として「まるでチェットが乗り移ったような」そのまんまのプレイだったとしても、それはそれで良いじゃないかと私は考える。「全く問題ナシ」と思うのだ。実際、その素晴しいアレンジとガット・ギターの「音」は何度聴いても飽きないし、「2001年の全米フィンガーピッキング・ギター・チャンピオン」を獲得しただけの事はある、と納得するのである。本作を聴いてチェットの偉大さを再認識したし、この才能あふれる若きギタリストを是非とも多くのファンの方に聴いて頂きたいとも思った。リチャード・スミス、どうぞお聴き逃しなく。